エリート脳外科医の長い恋煩い〜クールなドクターは初恋の彼女を溺愛で救いたい〜
サネカズラ <再会>
今朝は真夏並に暑く出勤するだけで汗だくになってしまい、院内のクーラーで一気に身体が冷えてしまったせいか、喉の奥がぎゅっと閉まり息が詰まる様な独特の嫌な感覚に襲われた。
カーディガンを羽織って薬を確認してから自席に着くと、朝から退院される方が多く書類作成や手続きに追われる。ひと段落するまでなんとか耐えたけれど、最後の患者さんを見送った頃には込み上げてくる咳を我慢できなくなっていた。
「優茉ちゃん大丈夫?少し早いけど先に休憩行ってきたら?」
「すみません、ありがとうございます」
薬を飲みたかったのでお言葉に甘え足早にトイレへ向かったけれど、もう少しだという安堵感から気が緩んだのか激しい咳き込みに襲われ立ち止まった。再び歩き始めた瞬間、目の前がぐわんと歪んだかと思えばさーっと真っ白になっていき、身体に力が入らず壁沿いに座り込んでしまった。
身体が言う事を聞かないうえに息も吸えなくない。しかも落ち着くまで時間がかかると思い、少し離れた人けが少ない場所のトイレを選んでしまった。耳鳴りまでしてきて意識が遠のいていく最中、誰かが走ってくるような足音が微かに聞こえた気がした。
カーディガンを羽織って薬を確認してから自席に着くと、朝から退院される方が多く書類作成や手続きに追われる。ひと段落するまでなんとか耐えたけれど、最後の患者さんを見送った頃には込み上げてくる咳を我慢できなくなっていた。
「優茉ちゃん大丈夫?少し早いけど先に休憩行ってきたら?」
「すみません、ありがとうございます」
薬を飲みたかったのでお言葉に甘え足早にトイレへ向かったけれど、もう少しだという安堵感から気が緩んだのか激しい咳き込みに襲われ立ち止まった。再び歩き始めた瞬間、目の前がぐわんと歪んだかと思えばさーっと真っ白になっていき、身体に力が入らず壁沿いに座り込んでしまった。
身体が言う事を聞かないうえに息も吸えなくない。しかも落ち着くまで時間がかかると思い、少し離れた人けが少ない場所のトイレを選んでしまった。耳鳴りまでしてきて意識が遠のいていく最中、誰かが走ってくるような足音が微かに聞こえた気がした。