きみは、俺のただひとり ~神様からのギフト~
 言いながら、男はフードを上げ、顔を見せた。
 冬の季節のこの時間は、辺りはもう暗くなり始めている。
 さっき明るい本屋の店内で覗いた時には、なんて綺麗な人だろうと思ったのに。
 ここでは、その顔の造作も表情もよく見えなくて、不安が募る。
 その上、そっけない物言いが冷たい印象を与え。
 そこには若い美人のシーナから声を掛けられた喜びも愛想も無い。


 シーナは若い男性に、こんな風に話された事は無かった。
 これは彼女が思う展開ではなかった。
 ここでようやく、シーナは自分が間違った選択をしてしまったのでは、と思い始めた。
 最初の予定通り、男の方ではなくリデル本人に言うべきだったのでは……
 


「……リデルは、カーターさんの本当の娘じゃない、とか。
 後は、姪で養女にした、と言われてるけど、リデルは本当は、き、北大陸の人で……え、えぇ……」

 間違った、と1度思えば、言葉もスムーズに出ない。


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