きみは、俺のただひとり ~神様からのギフト~
「あのふたり、別れた」

「……別れた?」


 一瞬、シェリーの言う『あのふたり』が何を指すのか、ピンとこなくて、聞き返してしまう。
 そんなリデルにシェリーが無言で頷いたので、ようやく理解出来た。
 

 あのふたり、って……そんなはずはない。
 だってクラークは言ったのだ。

「これからは結婚を前提に、シーナと付き合う」と。


 あれは2週間前の事だ。
 たった2週間前の……それなのに、もう別れた?


「マーティンにクラークが言ってたの。
 すれ違いで別れてしまったのに、うまく行くはずは無かったんだ、って。
 シーナ先輩が同僚とクラークを両天秤に掛けてて、そっちを取ったらしいの」
 

 
 それが本当なら、なんて嗤える話だろう。
 シーナ先輩と両天秤に掛けられていたのは、リデルだ。
 掛けられた結果、選ばれたのは先輩で。
 捨てられたのはリデルだった。
 
 あの日、勝ち誇ったように『お前』と偉そうだったクラークが同じ様に選ばれなくて、『君』に捨てられていたなんて。
 シーナが、馬鹿なリデルに世の中の理を諭すように話した『会えば戻る』は何だったんだ。

 本当に……なんて嗤える話だろう。



< 43 / 225 >

この作品をシェア

pagetop