きみは、俺のただひとり ~神様からのギフト~
 そうだ、こちらの都合で、とシェリーは言っていた。


「親戚がね、病気になってね。
 それで2家族、13名がキャンセルになっちゃって。
 花嫁側の招待客が減ったから、お義母さんから人数が減るなんてちょっとみっともないんじゃないの、なんて文句が出たの。
 病気だから不可抗力なのに、みっともない、って何?なんだけど、見栄張りな人でね。
 無視していいってマーティンは言ってるけど、お願いしたら来てくれそうなひとに声を掛けてて……」


 シェリーは大きな溜め息をつき、視線を下げた。
 お姑さんに結婚前からチクチクされたのが、こたえたのだろう。
 シェリーから笑顔が消え、肩を落としている。 


 なるほど、それでマーティンも、リデルに出席して欲しいのか。
 彼は彼で、シェリーと母親の間に挟まれて、辛い立場だ。



 シェリーが注文してくれたお茶の用意が出来、番号が呼ばれた。
 おごってくれたのだから、取りに行くくらいはわたしが、と立ち上がり掛けたリデルを止めて、またシェリーが動いてくれる。



 何だか、シェリーとマーティンが気の毒で。
 うなだれていた彼女を目の前にしたら、つい絆されてしまいそうなリデルだ。
 そんな風にリデルが出席してもいいかな、くらいに気持ちが傾いたのを見越したのか、戻ってきたシェリーがにこやかに告げた。


「リデル、あのふたりを見返したくない?」

< 45 / 225 >

この作品をシェア

pagetop