わたしを「殺した」のは、鬼でした
 話の内容がわからなくてわたしは首を傾げた。

 すると、牡丹様がおかしそうに、千早様がわたしの後見として牡丹様を呼んだのだと言うことが判明してギョッとした。
 お邸には千早様と青葉様、それからわたししか暮らしていない。
 もともと他に下女の方がいたようだけど、わたしが来てから休みを取らせたそうだ。わたしがほかの鬼にどのように扱われるかわからなかったため、用心してくれたらしい。
 千早様も青葉様も男性であるので、わたしが身の回りのことに困っているのではないかと、わざわざ牡丹様を頼ってくださったのだと言う。

「千早様、わたしは、下女でございますので……」

 主の叔母である牡丹様に目をかけていただくのはおかしいと言ったのだけど、千早様は取り合ってくださらない。

「俺が決めたことだ。俺の母がいればよかったが、すでにこの世にいないからな。仕方なく牡丹を頼った」
「まあまあ、仕方ないなんて、失礼な子ねえ」

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