結婚不適合なふたりが夫婦になったら――女嫌いパイロットが鉄壁妻に激甘に!?
(メイクは?)

 姿見の大きな鏡に映った顔を確認すると、きちんと落としている。シャワーも浴びたらしく、髪や体に不快感はなかった。
 酔っぱらっていながらもお風呂は入ったみたいだ。

(優成さんは? 絶対に迷惑をかけてる……!)

 一番大事なことを思い出して急いで起き上がる。さすがに目眩がしたが、なんとかやり過ごして部屋を出る。


「とりあえず顔を洗って歯を磨こう」


 彼に謝るのはそのあとがいい。まだ少しふらつく足でパウダールームに向かい、身だしなみを整える。鏡に映った顔は心なしかむくんでいた。


「ちょっと飲みすぎたよね。……ううん、ちょっとどころじゃない。優成さんに嫌われていたらどうしよう」


 酔っぱらいほど見苦しいものはないだろう。
 髪を梳かしながらぶつぶつひとり言を呟いていると――。


「嫌いになってないから心配するな」


 お揃いのパジャマを着た優成が現れた。
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