結婚不適合なふたりが夫婦になったら――女嫌いパイロットが鉄壁妻に激甘に!?
 シャンパンとケーキを優成に託し、史花は指輪が入っていた箱を手に寝室に向かった。
 出窓の下にある収納の扉を開き、引き出しを開ける。


「あっ、ここは優成さんのだ」


 史花が使用しているのは、その隣だ。すぐに閉めようとして思い留まる。

(……写真?)

 書類の束の上に写真が一枚無造作に置かれていたのだ。なんの気なしに手に取り、心臓が止まる思いがした。


「えっ? どうして……」


 その写真を持ったままキッチンに急いで向かう。


「優成さん、優成さん」
「なに、どうした」


 ただごとでない様子の史花を見て、優成が目を瞬かせる。


「ごめんなさい。間違えて優成さんの引き出しを開けちゃったんです」
「なんだ、そんなことか。気にするな」
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