結婚不適合なふたりが夫婦になったら――女嫌いパイロットが鉄壁妻に激甘に!?
二日後、史花は母と長年暮らした実家をあとにし、優成のマンションへ越してきた。
電化製品はひと通り揃っているため、史花は洋服類や小物だけ。少ない荷物のため片付けはあっという間に終わった。
一度案内されたときに家具類がなにもなかった一室は、彼が言っていたようにベッドやソファ、小さなテーブルが置かれていた。史花の好きに使っていいと言う。
ベージュを基調にした優しい色合いのファブリックは、普段の史花の服装からヒントを得たのだろう。ちょっとした心遣いに勝手にうれしくなる。
「ほかに必要なものがあれば、遠慮なく言ってくれて構わない」
「十分過ぎるお部屋なので、今のところはなにもありません」
むしろ整い過ぎていて申し訳ないくらいだ。
「いろいろと準備してくださりありがとうございました。それと、津城さんにもう一度確認したいのですが」
「なに?」
「今さらなんですけど、本当に私と結婚してよかったですか?」
「たしかに今さらだね」
優成がふっと笑う。