ソレが出て来る話を聞かないでください
とにかく、同じものが見えていた絵里はもういないので、私が頑張るしかありません。
カメラで教室のドアを映したその時だった。
ふいにドアが開いて私は「ヒッ!」と小さく悲鳴を上げていました。
けれどそこに立っていたのはソレではなく、同じクラスの男子生徒たったんです。
「彩音? こんなところでなにしてるんだ?」
そう質問してきたのは小学校からの幼馴染、窪田悟志です。
悟志はサッカー部に所属していてよく日焼けした短髪頭です。
身長はそんなに高くないし、顔も見慣れてしまってカッコイイとは思わないけれど、女子生徒たちにそこそこ人気があるので、客観的にみればカッコイイのだと思います。
「なんだ、悟志か」
ホッと胸をなで下ろしてから、ソレがドアを開けたところなんてみたことがないことを思い出しました。
絵里が言うにはソレはトイレに逃げ込んだだけで追いかけてこなくなるんですから。
「悟志こそ、なにしてるの?」
私は教卓の下から這い出して質問した。
カメラで教室のドアを映したその時だった。
ふいにドアが開いて私は「ヒッ!」と小さく悲鳴を上げていました。
けれどそこに立っていたのはソレではなく、同じクラスの男子生徒たったんです。
「彩音? こんなところでなにしてるんだ?」
そう質問してきたのは小学校からの幼馴染、窪田悟志です。
悟志はサッカー部に所属していてよく日焼けした短髪頭です。
身長はそんなに高くないし、顔も見慣れてしまってカッコイイとは思わないけれど、女子生徒たちにそこそこ人気があるので、客観的にみればカッコイイのだと思います。
「なんだ、悟志か」
ホッと胸をなで下ろしてから、ソレがドアを開けたところなんてみたことがないことを思い出しました。
絵里が言うにはソレはトイレに逃げ込んだだけで追いかけてこなくなるんですから。
「悟志こそ、なにしてるの?」
私は教卓の下から這い出して質問した。