B4サイズに魔法をつめて
「今日、仕事は?」
と、お姉ちゃんの背中に尋ねると、振り返ることなく返事が返ってきた。
「遅番。夕食の支度、お母さんに頼まれてるから。私は早めに食べて、夕方には仕事に行くからね」
「わかったー」と言い、私も机に向き直った。
六歳上のお姉ちゃんは、高校を卒業した後、県内にある運送会社で仕事をしている。
面白い漫画を最初に教えてくれたのはお姉ちゃんだし、漫画を描く楽しさを教えてくれたのもお姉ちゃんだった。
漫画家になりたいと同じ夢を持っていたけれど、お姉ちゃんは一作仕上げて、すぐに諦めた。
私は学習机から事故に遭う前に使っていた無地のノートを取り出し、パラパラとページをめくる。
そのノートの中にある絵と、たった今描いていた絵を並べる。
(下手になっている……)
誰がどう見ても、それは火を見るより明らかだった。
自分でもわかっている。
絵を描く時に、大切にしていたもの……。
……『感覚』を、忘れてしまったんだと思う。
と、お姉ちゃんの背中に尋ねると、振り返ることなく返事が返ってきた。
「遅番。夕食の支度、お母さんに頼まれてるから。私は早めに食べて、夕方には仕事に行くからね」
「わかったー」と言い、私も机に向き直った。
六歳上のお姉ちゃんは、高校を卒業した後、県内にある運送会社で仕事をしている。
面白い漫画を最初に教えてくれたのはお姉ちゃんだし、漫画を描く楽しさを教えてくれたのもお姉ちゃんだった。
漫画家になりたいと同じ夢を持っていたけれど、お姉ちゃんは一作仕上げて、すぐに諦めた。
私は学習机から事故に遭う前に使っていた無地のノートを取り出し、パラパラとページをめくる。
そのノートの中にある絵と、たった今描いていた絵を並べる。
(下手になっている……)
誰がどう見ても、それは火を見るより明らかだった。
自分でもわかっている。
絵を描く時に、大切にしていたもの……。
……『感覚』を、忘れてしまったんだと思う。