クールな天才作家は彼女を激愛で溶かしたい
おお、いいじゃん。

書影もいい感じ。

事務所で話しに花が咲いてしまい少し遅くなってしまう。

すっかり満員になってしまった電車に揺られ、目的の駅でなんとか下りた。

久しぶりのこれはなかなかキツいな…

すると電話が鳴る。

編集長だ。

「はい、中村です」

『お疲れ様。受け取れたか?』

「はい。今戻ってる所で駅で下りた感じです」

『おお、ちょうど良かった。そのまま、丸山先生の所にも寄れるか? 原稿が出来たらしくて』

丸山先生は恋愛系の話しを得意とする作家さん。

丸山先生のところに寄るとなると、今日は残業確定だな。

「わかりました」

『悪いな。今、みんな打ち合わせ入ってて動けなくて』

「いえ」

『俺もこれから出なきゃいけないから、戻ったら俺の机に飛鳥先生の見本と、丸山先生の原稿置いててくれ。そしたら中村も、帰っていいから』

「了解でーす」
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