クールな天才作家は彼女を激愛で溶かしたい


でもなんとか無事に取り返せた。
危なかった。
私の危機管理能力が低かったせいだ。

するとカバンに入れていた携帯に通知が入った。

"今日、見本仕上がる日?"

飛鳥先生だ…

先生…

うー、なんか…
泣けるー。
なんでこんなタイミングで連絡してくんのー

"はい。とても素敵な仕上がりになってますよ。一度、私どもの方で確認して

ともう泣きながら震える指を動かしてメールを打っていれば電話がかかって来て私は出てしまった。

「は、はいっ…」

『中村さん?』

「は、はい…うっ…」

なんか先生の落ち着いた低い声を聞いたら余計に涙が出てきてしまう。

『何があった?』

先生の声が更に低くなる。

「うっ…あのっ…、今、出先で…いろいろあって…」

『今どこ?』

「◯◯辺りです」

『電話、このままで。すぐ行く』

「え…」

『いいから。待ってろ』

でも正直ありがたい。
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