君を思うと、胸がぎゅっと痛くて
「結局病院で寝ちゃったけど、私、今日アキ先生とお出かけしていいんですか? まさかこのまま入院なんて言わないですよね」

「ろくに検診も来ないような奴にはそういう風にしてあげても一向に構わないけどな。でも約束は約束、だからな。さゆ、どこか行きたいところはあるか」

「遠くてもいいんですか?」

「あぁ」

「じゃあ、ランド!」

「ランドってあの?」

「はい、有名なあの!!」

心臓が悪い人は乗れないアトラクとかあるから、今まで行ったこと無かったんだよね! 普通に遠いし、お金もかかるし! でもどこでもいいならいいよね!? とアキ先生の方を見て目をキラキラさせた。

「よし……じゃあ行くか。だが体調が悪くなったら我慢せずにすぐ言うこと。それが約束できないなら行かない」

「はいっ! 分かりました!」

「あとその敬語。いい加減やめていいよ。せっかく遊びに行くのに気を使うな」

「わかりまし……じゃない分かった! だからランド、行ってもいいよね?」

「あぁ。楽しみだな」

「うんっ」

アキ先生がまた手を出して、握手してくれるから素直に繋いだ。
昨夜あんなに二人でずぶ濡れになって、言いたいこと言い合ったから。
不思議と気持ちはスッキリしていた。

「あ、その前にシャワー浴びたい。服も着替えたいから、家に寄りたい」

「分かった。車で寄ってあげるよ」

「ありがとう!」

そう言えば、最近のアキ先生、全然怒ってないなぁなんて、ふと思った。
私の言うこと、なんでも聞いてくれるなんて逆に怖すぎる。
でもせっかくのチャンスだもん。
今は気にしない。
絶対、楽しまなきゃって決意した。
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