Music of Frontier
控え室にて。
「ふぉぉぉ…」
「…大丈夫か、ルトリア」
「始まったよ。ルトリアの過緊張」
ステージ衣装に着替え、髪も綺麗にセットし、メイクもしてもらった。
あとは本番を待つのみというこの時間。
俺は、控え室で震えていた。
すると、ベーシュさんが心配そうに、俺を気遣ってくれたを
「大丈夫?お腹…アッパー入れる?」
「ありがとうございます、ベーシュさん…。でも結構です…」
内臓出るよ。間違いなく。
「そう…。じゃあ酸っぱジュースあげる」
「いや…。それも結構です…」
何で持ってきてるの?
準備良過ぎない?ちょっと。
「また緊張してるのか?」
「いえ…。これは緊張じゃないんです」
「緊張じゃない?じゃあどうしたんだ?」
いつもなら、俺は緊張で震えているが。
今のこれは、緊張じゃないのだ。
所謂…武者震い、という奴。
「興奮のあまり…身体が震えてます」
いよいよ、なのだ。
もうあと、30分後にはライブが始まる。
考えてもみろ。凄いことじゃないか?
今日のチケット、完売らしいよ。客席を覗いたユーリアナさんが、「満席でしたよ!」と嬉しそうに報告してくれた。
満席だぞ?
この会場、何人入ると思ってるの。
この広い会場が満席になるくらいのお客さんが入ってくれてるんだぞ?
半分くらいマネキン座ってない?大丈夫?
ちゃんと血の通った人間だよね?
そんな多くの人の前で歌わせてもらえるなんて…バンド冥利に尽きますよ。
そう思うと、もう身体が震えてくる。
ガクブルルトリアだよ。
「良いことじゃないか。俺もボルテージ上がってきたよ」
ミヤノがぽんぽん、と俺の背中を叩いてきた。
「いよいよだもんな!ふひひっ。来るところまで来た、って感じだな」
「まだまだこれからだろ?」
「まぁそうなんだけどな!」
まだまだ…か。
そうだね。まだまだ、俺達は先に歩いていける。
その名の通り、新たなフロンティアに歩み出すのだ。
この皆なら、必ず辿り着ける。
何処まででも一緒に。
するとそのとき、ユーリアナさんが控え室の扉を開けた。
「皆さん!そろそろスタンバイお願いします」
今日という記念すべき日を迎えて、ユーリアナさんも嬉しそうだ。
彼女も感慨深いものがあるだろう。『frontier』がまだ、小さなライブハウスで活動していた頃から、彼女は俺達をずっと応援してくれていたのだから。
「よし…じゃあ、行くか」
「やってやろうぜ!」
「うん。楽しみだね」
ミヤノが、エルーシアが、ベーシュさんが立ち上がった。
そして。
「行こうか…ルトリア」
ルクシーが、俺に手を差し伸べた。
あなたは、いつだってそうだ。
俺に手を差し伸べてくれる。だから俺は、その手を取って前に進めるのだ。
「えぇ、ルクシー」
闇に迷うことなく、光の方に。
「ふぉぉぉ…」
「…大丈夫か、ルトリア」
「始まったよ。ルトリアの過緊張」
ステージ衣装に着替え、髪も綺麗にセットし、メイクもしてもらった。
あとは本番を待つのみというこの時間。
俺は、控え室で震えていた。
すると、ベーシュさんが心配そうに、俺を気遣ってくれたを
「大丈夫?お腹…アッパー入れる?」
「ありがとうございます、ベーシュさん…。でも結構です…」
内臓出るよ。間違いなく。
「そう…。じゃあ酸っぱジュースあげる」
「いや…。それも結構です…」
何で持ってきてるの?
準備良過ぎない?ちょっと。
「また緊張してるのか?」
「いえ…。これは緊張じゃないんです」
「緊張じゃない?じゃあどうしたんだ?」
いつもなら、俺は緊張で震えているが。
今のこれは、緊張じゃないのだ。
所謂…武者震い、という奴。
「興奮のあまり…身体が震えてます」
いよいよ、なのだ。
もうあと、30分後にはライブが始まる。
考えてもみろ。凄いことじゃないか?
今日のチケット、完売らしいよ。客席を覗いたユーリアナさんが、「満席でしたよ!」と嬉しそうに報告してくれた。
満席だぞ?
この会場、何人入ると思ってるの。
この広い会場が満席になるくらいのお客さんが入ってくれてるんだぞ?
半分くらいマネキン座ってない?大丈夫?
ちゃんと血の通った人間だよね?
そんな多くの人の前で歌わせてもらえるなんて…バンド冥利に尽きますよ。
そう思うと、もう身体が震えてくる。
ガクブルルトリアだよ。
「良いことじゃないか。俺もボルテージ上がってきたよ」
ミヤノがぽんぽん、と俺の背中を叩いてきた。
「いよいよだもんな!ふひひっ。来るところまで来た、って感じだな」
「まだまだこれからだろ?」
「まぁそうなんだけどな!」
まだまだ…か。
そうだね。まだまだ、俺達は先に歩いていける。
その名の通り、新たなフロンティアに歩み出すのだ。
この皆なら、必ず辿り着ける。
何処まででも一緒に。
するとそのとき、ユーリアナさんが控え室の扉を開けた。
「皆さん!そろそろスタンバイお願いします」
今日という記念すべき日を迎えて、ユーリアナさんも嬉しそうだ。
彼女も感慨深いものがあるだろう。『frontier』がまだ、小さなライブハウスで活動していた頃から、彼女は俺達をずっと応援してくれていたのだから。
「よし…じゃあ、行くか」
「やってやろうぜ!」
「うん。楽しみだね」
ミヤノが、エルーシアが、ベーシュさんが立ち上がった。
そして。
「行こうか…ルトリア」
ルクシーが、俺に手を差し伸べた。
あなたは、いつだってそうだ。
俺に手を差し伸べてくれる。だから俺は、その手を取って前に進めるのだ。
「えぇ、ルクシー」
闇に迷うことなく、光の方に。