佐藤先輩と私(佐藤)が出会ったら
佐藤先輩が今までの彼女にそんなことを言っていたことには驚き、固まっていると・・・



「おい、どうした?
佐藤が言ってたやつ、再現してみるんだろ?」



土屋先生が眠そうな顔で近付いてきて、怒った顔でヒマリさんのことを見ている佐藤先輩と、驚いた顔で固まっているヒマリさんのことを交互に見た。



「おいおいおい、やるなら平和な青春にしてくれよ?
シュート入らなくなると困るだろ。
しかもお前、お前の姉ちゃんとのことでシュートが1本も入らなくなった伝説の男の教え子じゃねーか。」



土屋先生が佐藤先輩の背中をバンッと強めに叩くと、パッといつもの顔に戻った佐藤先輩が普通に笑いながらヒマリ先輩に聞いた。



「ああ、ごめん、何の話しだった?」



「・・・妹ちゃんも可哀想だから、妹離れしてあげた方が本当に良いと思うよ?
妹ちゃんもこんな”お兄ちゃん"嫌だよね?」



「何だよ、また”晶晶晶"中か?
それならお前、素直に”妹ばっかりじゃなくて私のことも構って"って可愛く言っておけよ。
ここまでシスコンな奴を妹から引き離すのはバスケに支障が出そうだから顧問の俺的にも勘弁して欲しい。」



「そういう言い方をしても竜也が笑って誤魔化してくるだけって元カノ達が言ってた・・・。」



「こいつ重度のシスコンなんだよ、ごめんな?」



「これってシスコンっていうレベルなのかな・・・。
なんか・・・・うん・・・、私は妹ちゃんが怪我をした後に付き合って、思ってたより全然我慢出来るじゃんって思ってたけど・・・。
妹ちゃんが男バスのマネージャーになってから竜也が凄く変わった・・・。」



「そうか?元々こんな感じだったぞ?
・・・ああ、佐藤が膝を怪我してからは、竜也がビビってあんまり絡んでなかったか?」



「別にビビってたわけじゃないっすよ。
ただ、何を話そうか悩みまくってただけで。」



「それをビビってたって言うんだよ!!!
おら!早くお前だけでも戻れよ、あと3分!!!
俺の睡眠時間を削ってまでお前らに付き合ってるのに彼女とサボってるんじゃねーよ!!!」



「いや・・・っ、俺、晶と大切な話してる途中で・・・っ」



「そんなのは妹の部屋に行ってやれよ!!」



「晶が怪我してからはあんまり行けてないんだって!!
ハムスターにオヤツ差し入れするくらいなんだって!!」



「妹の部屋に行くのに何をビビってんだよ!!
普通に”ただいま〜"って言って入れば良いだろ!!!」



「・・・・・・晶、今日行くから!!!
いや、今日は木曜日か!!!
男バスの休みだから一緒に帰ろう!!!
教室まで迎えに行く!!!
それから晶の部屋でちゃんと話そう!!!
それまでは例の男とは喋んないで!!!」



土屋先生から首根っこを掴まれながら戻っていく佐藤先輩に頷くと、佐藤先輩はやっといつものニコッという笑顔で笑った。



それにホッとした時・・・



「ねぇ、妹ちゃんってさぁ・・・」



ヒマリさんが横から話し掛けてきて、それには首を傾げながらヒマリさんのことを見た。



そしたら、ヒマリさんは微妙な顔で笑って・・・



「やっぱり良いや、何でもない。
またすぐに女バスに戻るしね。」



そんなよく分からないことを言って、私よりも先に体育館から出ていった。


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