佐藤先輩と私(佐藤)が出会ったら
「ハァッ・・・ヤバイ、今日・・・絶好調だ・・・」



苦しそうな声で"絶好調”と囁いてきた佐藤先輩が少しだけ顔を上げ、少しだけ上半身を離し、私のことを見下ろしてきた。
それに気付き私も佐藤先輩のことを見上げ、聞く。



「もう、終わりですか・・・?」



「まだまだ・・・全然まだ・・・。
晶のことを最後まで抱きたい・・・。
俺が最後まで抱いて良い・・・?」



「はい・・・、だって・・・今日で、最後だし・・・。」



「まだ最後じゃないよ・・・。
晶が子どもを産んだら、その時はちゃんと会いたい・・・。
その時はちゃんと話して・・・、色々、沢山、話して・・・。
俺は、晶と会いたい・・・晶と話したい・・・。
晶が・・・子ども、産んだら・・・っ」



苦しそうに声を絞り出していく佐藤先輩の顔が歪む。



「こんなに可愛い顔で、こんなに可愛い口で、"抱いて貰いたい”とか、"最後まで抱いて貰いたい”とか、俺以外の男には絶対に言わないで・・・。」



佐藤先輩の左手が私の顔の横に移動して、私のピョンッを指先で触った後にその手で私の頬を優しく包んだ。



「絶対に誰にも言わないって約束して・・・。」



「こんなに恥ずかしいこと、佐藤先輩にしか言いません・・・、言えません・・・。」



「うん・・・。」



親指で私の頬を優しく優しく撫でていく佐藤先輩の視線が、私の目ではなくてその少し下を見詰める。



「もう1回言ってみて・・・。
"抱いて”って・・・"最後まで抱いて”って・・・。」



そう言われ、口を少し開いたら・・・



「ぁっ・・・・」



佐藤先輩の親指が私の唇を撫でた。



「何今の声・・・エッチな声・・・?」



「違います、ビックリして・・・。」



「そうなの・・・?
唇を触られるとビックリしてあんな声が出ちゃうの・・・?
でももう1回、言って・・・?」



佐藤先輩の親指が私の唇をゆっくりと撫で続けたままなのに、そんなことを言ってくる。



「早く言って・・・、時間ないから・・・。
もう1回聞きたい・・・。
晶の色んな顔を最後に見ておきたい・・・。
色んな声も最後に聞いておきたい・・・。」



そう言われ・・・



佐藤先輩が、必死な顔でそう言ってきて・・・



「抱いて・・・っ、ほしぃ、です・・・っ」



「うん、いいよ・・・。
抱いてあげる・・・。」



「ぁ・・・・・っ」



私の唇をなぞっていた佐藤先輩の親指が、私の口の中にスッと入ってきて・・・



「ンッ・・・・・・っ」



私の舌を親指でゆっくりと撫で回し始めた。



「うん、ほら・・・言って?」



「ンッ・・・っ舌、きたな・・・い、れ、すよ・・・っ」



私の口から佐藤先輩の親指が離れ、それには安心したけれど凄く凄く残念な気持ちになる。



何でか分からないけれど、舌を触られただけでビックリするくらい気持ち良くもあったから。



運動もしていないのに乱れている呼吸を繰り返しながら佐藤先輩のことを見上げ続けていたら、佐藤先輩が怖いくらい真面目な顔で私のことを見下ろしてきて、私の舌を撫で回していた佐藤先輩の親指を自分の口へと持っていき・・・



そして・・・



信じられないことにペロッ………………と、舐めた。
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