佐藤先輩と私(佐藤)が出会ったら
佐藤先輩の匂いがする・・・。
昨日抱き締めた佐藤先輩のジャージよりももっと強くて良い匂いの、佐藤先輩の匂いがする・・・。



それに、昨日着た佐藤先輩のジャージよりも佐藤先輩は温かくて・・・。



凄く凄く、温かくて・・・。



「今日晶から返して貰ったジャージより、甘くて良い匂いがするね。」



佐藤先輩がそんなことまで言ってくれた後、私のことを抱き締める両手にキュッと少しだけ力を込めてくれた。



「抱き心地も良すぎて、たった1クォーターで終われるかな・・・。
延長したらお母さん怒るかな・・・。」



「あと10分で、22時ですし・・・。」



「晶の門限は22時だけど、俺は門限とか言われたことないしな。
ここ、晶の家だし晶の門限とか関係なくない?」



「でも、22時過ぎたらお父さん帰ってくるかも。」



「晶のお父さんも俺のお父さんみたいな存在だけど、流石に晶とこんなことをしてたらお父さんも怒るかな?」



「怒らないとは思うけど・・・。」



「いや、多分怒るでしょ。
晶のお父さんって晶ことをマジで溺愛してるからな。」



「それなら・・・やっぱり1クォーターですね。」



「俺に抱かれてるの怖くない?」



「はい・・・。」



「もしも途中で怖くなったら、途中でやめて良いからね?」



それには、口をキュッと閉じてから頷いた。



"佐藤先輩はもうやめたくなっちゃいましたか?
私は、あと10分じゃ・・・あと9分じゃ、足りなさそうです・・・。”



「あと、9分・・・。
最後まで、私のことを抱いて貰ってもいいですか・・・?」



「・・・・・・・。」



佐藤先輩が無言になり、返ってこなかった返事には泣きながらだけど笑った。



「やっぱり、最後までじゃなくて大丈夫です・・・。
佐藤先輩がいけそうな所までで、大丈夫です・・・。」



そう言いながらも、苦しくて・・・。



悲しくて・・・。



この両手を離されるのが、こんなにも辛くて・・・。



自分の身体の前にあった両手を、ゆっくりと・・・



ゆっくりと・・・



佐藤先輩の背中へと、回した。



私の両手が佐藤先輩の背中にソッと触れた瞬間、佐藤先輩の身体はビックリするくらい大きく動いた。



「ごめんなさい、手・・・ダメでしたか?」



「全然ダメじゃないよ・・・。
もっとギュッてして・・・。」 



私の頭の上から佐藤先輩が小さな声で囁く。



その声には聞いたことがないようなエッチな声が含まれているような感じがして・・・。



私のおまたがキュッ……………と、勝手に動いた。



妄想をしていた時に何度かなったその刺激。
佐藤先輩に抱いて貰っている今、また起きてしまって・・・



「・・・・・・っ」



思わず佐藤先輩のことを強く抱き締めてしまうと、佐藤先輩が「ぁっ…………」と声を漏らした。



そして・・・



「ヤバい、晶の胸が気持ち良い・・・。」



何だか固い物が入っているズボンを、私のお腹に押し付けてきた。

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