佐藤先輩と私(佐藤)が出会ったら
「惜しい惜しい!!もう少し膝使って・・・そうそう!!!入った〜!!!やったぁぁぁぁ!!!」



つかさちゃんとハイタッチをした後、他の子ともハイタッチをした。



「くっそ〜、次は絶対にリバウンド取れよ!?」



佐藤先輩が結構本気で男の子に言っていて、男の子も良い目で頷いた。



「ハイ!ハイ!竜也君、こっち!!」



「そっちじゃないよ!向こう走って!!」



「・・・・・・っあ、ごめん!!・・・・・・うわっ、すげー!拾った!!!」



「ハァッ・・・・ハァッ・・・・・どうだ、速いだろ。」



試合中でもそこまで息が上がっていないように見せている佐藤先輩が、同じチームの子が取れなかったボールを自らまた取りに行った。



「なんか、こっちの方が本気じゃないですか!?」



「当たり前じゃん!!
昔から、体育館裏は魔法の遊びだけど、此処ではゴールがあるから本気の遊びだったじゃん!!」



「確かに!!
星野君がいる時なんてヤバいくらい本気でしたよね!!」



「俺、いつか星野君と同じチームでバスケするのも夢の1つ!!!」



無駄にフェイントの多い動きで子ども達の中を突っ込んでいき、最後の最後は空中で2回もフェイントの動作をしていた。



そんなパフォーマンスみたいな佐藤先輩のプレーに子ども達は大きな歓声を上げる。



「俺だけじゃなくて、晶も怪我が治ったらこんな感じのプレーが出来るんだよ!
あと少しでまた出来るようになるから、また此処で一緒にバスケで遊ぼうよ!」



「すごぉぉぉぉい!!!
女の子なのにあんな凄いのが出来るの!?」



つかさちゃんがキラキラとした目で聞いてくる。



膝の怪我が治っている私に、聞いてくる。



それには何て答えようか悩んでいると、佐藤先輩が答えた。



「そろそろ出来るようになる、きっとなるから。」



そう言って・・・



佐藤先輩はバスケットボールを私の胸に押し付けた。



「晶の師匠、俺が言うから間違いはないよ。」



私の魔法の師匠である佐藤先輩がそう言ってニコッと笑った。



それに私も自然と笑い返し、私の胸に押し付けてくれたバスケットボールを両手で掴む。



それから、次はディフェンスをする佐藤先輩にワンバウンドした。



「星野君にいつか俺がパスをするんだ!!!」



子ども達に負けないくらいのキラキラとした顔で、佐藤先輩が私に向かってそう言って・・・



「だから絶対に見に来てよ、晶。
晶の子どもと一緒に。
俺がプロになった姿を晶と晶の子どもに見て欲しい。」



私にワンバウンドをしながらボールを返した・・・。



佐藤先輩のその夢を叶えてあげる為には、私は誰かと結婚をしないといけない・・・。



誰かとエッチをしないといけない・・・。



それを考えると今から震えるほどに怖いけれど・・・



今は、それを振り払うように佐藤先輩と笑った。



佐藤先輩と、子ども達と笑った。



バスケットボールで沢山遊んで沢山笑った。



今日、私の夢は叶った・・・・・・。



ちゃんと、叶った・・・・・・・・。
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