DEAR 2nd 〜Life〜




一人暮らし先は、ここから大体一時間半くらいの所に決めた。




大学の近くというよりは、交通が便利な駅前近くのマンション。





そしてそこは───…






「───でもさっ♪

今度はオレ達と近くなるんだから、寂しくないよっ、アヤヤ♪」






───……そう。




偶然にも、あたしが一人暮らしを決めた場所は朝岡さん達が住むマンションと近くの物件だった。





「うんっ、そうだね!!

みんながいるから寂しくないね♪」





「……ホントわりと近い距離だものね。」




「よっしゃ!!これでいつでも会えるなぁ♪」





「ワクワクしちゃうね!!

楽しみだねーっ!」





「……壱、お前彩ちゃん家に突撃するなよな。」






笑って答えると、同じように紅メンバー全員が微笑み返してくれて。







───…その答えどうり、あたし達は春休みを満喫以上に満喫した。





みんなでテーマパークに遊びに行ったり、




ちょっとした日帰り観光や、真夜中のドライブに出掛けたりだとか。




そうやってアウトドアする時もあれば、みんなで家に集まってご飯食べたりだとか、飲んだり。




はたまた、紅のスタジオ練習行ったり、ライブにお邪魔したり。






───…本当に語り尽くせない程、充実して楽しかった春休みを過ごして。






────…気がつけば……。






───…4月9日。







「───…よしっ♪」







真新しい部屋に、大好きな姫系小物やアンティークを飾った、“一応”可愛い部屋。







「……こんな感じかなー…?」






─────シュー…。





そこで一人、バッチリ巻いた髪にスタイリングスプレーを振ってほぐしているあたしがいた。






……気合いだけは十分。






────だって今日からいよいよ大学生だから。



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