DEAR 2nd 〜Life〜





───しばらく歩き続けると、目の前に大学が見えて胸が弾んだ。




早速構内に入り、真新しい視界をキョロキョロと散策し始める。





「……へぇー……」





“大学”とは名ばかりで、ここはどっちかと言うと専門学校に近い。




クラスはたった40人だし、普通の大学に比べたら敷地はかなり小さい。




……多分、高校と広さはあんま変わらない。




当たり前だけど女子大だし。




……けど、やっぱりワクワクするのが本音で。




どんな出逢いが待っているのかな……。





再び“新入生”と呼ばれるようになった自分に、また緊張感が走り……






─────カタン……。





そう広くない教室に、自分の番号を見つけて座ってみた。





─────…ザワザワ……





………うぅ………。




まただ。




“友達探し”に、“友達作り”。




本当、これだけは勘弁して欲しい。




苦手なんだよなぁ~…。





────はぁ……。





とりあえず立ち上がろうとした瞬間





━━━━━━ドンッ!





────!?





後ろから歩いて来た子と派手にぶつかってしまい





「───…きゃっ、ごめんなさい!!大丈夫?」





「……あ……全然大丈夫」




「……よかったぁ!



あっ!!もしかしてあなたここの席?

あたしあなたの前の席みたい!」





ニコッと愛くるしい笑顔を振りまかれ、





「───ほらねっ?



あたし、駒沢 マキ!

あなたは?♪」





「あ、えと。桜井 彩、……です。」





「───じゃあ彩!!よろしくねっ♪

あたしの事はマキでいいから★」





─────ギュッ。





「……あ……ありがとう……。」





うわぁ………。





突然の出逢いに気持ちが付いていけないながらにも、嬉しかった。





あたしと同じか、それよりも小さい背丈のマキ。




ちょっとギャル寄りで、高い声、くるっくるの明るい髪。





今までにない類だなぁ……。





前の席に座るマキをボーッと見つめていると





「───あっ、ねぇ彩!!

あたしの友達紹介するね!




ミユっ!エリカ~っ!」





……おぉ……。




返事をする暇もなく、

マキは大声で二人の名前を呼び





「───じゃぁん★

この二人がマキの友達だよーん♪」





───さらに、忘れられない新たな出逢いが訪れた。




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