DEAR 2nd 〜Life〜
───…それから。
「───…でね?」
「うんうん。」
「……って言うわけよ。」
「えー!!そうなの!?!?」
……あたしと美月は、朝方までずっと話し込んでいた。
再会して4年の時が経ち、その間を埋めるようにお互い話すけれど……
とてもじゃないけど、いくら時間があっても足りない。
───…気付けば。
時計は午前4時……。
「───きゃー!!!!
どうしよう、超真剣に話し込んでたらもう4時だよ!!!!」
「うわ、ホントだ。
そろそろ出よっか!」
───…もうまもなく朝日が昇ろうとしている空を見上げ、あたし達はやっと長居していた店から出た。
「彩、遅くまでごめんね。今日学校?」
「うん、学校だけど今日で終わりだし大丈夫だよ♪」
「そっかぁ~、良かったぁ……。
……にしても、ホントに時間あっという間だったね。
あ、ねぇ彩今日ヒマ?
あたし今日1日休みだから、学校終わったらディナーでもどう?」
「……え、いいの?」
「───もちっ!!★
学校までの道教えてくれたら、あたし車で迎えに行っちゃうよん♪」
「えー!ホント!?
嬉しい~!行く行く!」
「そうこなくっちゃ!♪
んじゃ大学の道教えて♪」
「……えっとねぇ…」
───…美月は相変わらず姉御肌でしっかりしていた。
当たり前に“人”として接してくれる美月に対して、嬉しくて嬉しくて。
美月は外見こそ変わっていても、心はそのままだった。
あたしが大好きな美月は変わってなかった。
───…久しぶりに“友達”としての感覚が甦る。
───…ただ、嬉しかった。
「───んじゃ、また今日迎えに行くねっ!★
学校頑張れ♪」
「うんっ!ありがとう美月。また後でね!」
美月と手を振って一旦別れ、あたしは朝日が照らす道を歩いた。
……今日は成績発表。
今日さえ頑張れば、明日からは待ちに待った夏休みだ。
───…あと数時間。
それだけ頑張ったら、しばらく学校行かなくていいんだ。
しばらくの間いじめられなくていいんだ。
終わったら、美月とご飯だし。
「……ファイト……」
あたしはそう呟いた。