DEAR 2nd 〜Life〜
ガラス張りの店内には、カラフルなクリスマスケーキが色とりどりに並んでいる。
「…おいしそー…」
────…子供の時。
毎年クリスマスと言えば、
お母さんの手作り料理が楽しみで仕方なかった。
中でもクリスマスケーキは格別に美味しくて──…。
“お母さーん!ケーキまだぁっ??”
“こら、危ないわよ彩!
ちゃんとあっちに座って待ってなさい”
“はーいっ♪”
毎年、七面鳥にオードブルに、ケーキにと、忙しそうに作るお母さんの後を追ってはしゃいでたなぁ…
そのあとはもちろん、サンタさんのプレゼントが楽しみで。
“サンタさん、もう来たかなぁっ??”
“さぁねぇ…
探して来てみたら?”
“うんっ!!!!”
我が家は毎年色んな場所にクリスマスプレゼントが隠されていた。
ベランダだったり押し入れだったり、自分の部屋のどこかだったり……。
それを探すのがすごく楽しみで、見つけたらまた開けるのが楽しみで──…
「───…実家……
帰ろうかなぁ……」
一人で過ごすなら、実家で家族と一緒にクリスマス過ごした方が全然いいかも。
そもそも、本来クリスマスって家族と過ごすもんだって聞いたし!!
“恋人と過ごす”っていう日本のしきたりみたいなのがおかしいんだよ、絶対!
何だかんだ言って、大学通い出してから実家には一度も戻っていなかった。
忙しいっていうか、何か親と顔合わせ出来ない自分がいたんだ。
───いじめられている事、お金を盗られた事。
何か…
別にあたしが悪いんじゃないけど罪悪感みたいなものがあって。
夜の世界で働き出した事もあり、夏休み、連休と続く大型休暇は一切実家に帰っていなかった。
「……帰ろ……」
お土産にこの店のケーキ持って帰ろう。
ここのケーキ美味しいって評判良かったし。
────…カランカラン…
「すいませーん」
あたしはクリスマス当日、とうとう実家に帰る決意を固め、ケーキの予約を取る為に店のドアを開けた。