DEAR 2nd 〜Life〜
─────カタッ…
……数時間後。
玄関には、血色冷めたあたしが今にも倒れそうになりながらパンプスに足を通していた。
「…彩、ほんとに大丈夫なの?無理しなくても…」
「…大丈夫…」
ヘラっと笑ってみるけど、それでもやっぱり顔は引きつっていたと思う。
無理にでも体を引きずらなきゃいけないのには理由があった。
『…───もしもし桜井さん?
●●大学ですけど、今日は欠席なんてどうしたの?
今日で一応学校は終わりだし、これから年明けまで冬季休暇に入るから、成績表だけでも取りに来れないかしら?』
─────…学校。
そんなのも忘れてたけど、明日からは冬季休暇に入る。
成績表を直接取りに来いとの連絡が入り
─────…クラッ
あたしはマリアに支えられ、頭を押さえながらも一歩一歩歩き出した。
「……成績表なんかさ、郵送とかにしてもらえばいいのに……」
「出来ないんだって。
仕方ないよね……。」
マリアからヘルメットを受け取り、学校までの道のりを急ぐ。
……正直言うと成績表なんかどうでもいい。
学校なんて行きたくもない。
だけど……
「───頑張ってきた自分否定したくないからさ…」
「……」
ポツリと呟くと、マリアは何とも言えない表情で頷いた。
─────…ヴォォン…
バイクが切る風が冷たくて、あたしはうつ向いた。
「───…あはは…」
本当は…。
通りすぎる人の楽しそうな顔を見るのがたまらなくイヤだったから。
あたしもさ、もしかしたらあの笑顔よりもっともっと笑顔になれたんじゃないかって…。
そんなくだらない事ばっか考えちゃって涙が溢れてくるから。
────…キキィッ…
そうこうしてるうちにマリアのバイクがスピードを緩め、ようやく目的地の学校に到着し
「…じゃ行ってくる。」
「うん、ここで待ってる」
マリアに軽く手を振り、フラフラと校門に向かう。
─────カツン…
降り立った地は、いつにも増して冷たい風が吹いていた。