DEAR 2nd 〜Life〜
─────…♪……
耳を澄ませば聞こえてくる。
透き通ったあなたの声、
あなたが造り上げた音楽。
風に乗ってやってくる、
なめらかな音の旋律。
─────…カツ…
あたしはまるでその声に導かれるかのように一歩一歩と歩を進めていく。
────♪…
奏でられているメロディーは、切なくて綺麗なバラード。
どこか懐かしいような哀しいような……。
────…カツン…
一歩、また一歩と近づくたびにあなたの歌声が近くなり、そして…───
「……ここだ…」
─────ドキン…
やっとスタジオの真ん前に辿り着き、すぐそこで生演奏しているみんなの影が見える。
───…ストンッ…
あたしは部屋の前で座り込み、みんなの演奏にジッと耳を凝らした。
─────♪…
朝岡さんの歌声を聞いたとき、いつも胸がキュッと縮まるのは何故だろう。
────…ツー…
おまけに涙まで……。
「…」
あたし最近どうかしてるんだ、絶対。
ここまで涙脆くなかったのに。
ここまで……
「────…好き…
~~~~っ……っ…」
好きだったんだ。
こんなにも好きだったんだ。
自分でも気付かないくらい好きだったんだね。
朝岡さんの存在はあたしの中で絶対無二。
離れてても、好きって想いが雪のように降り積もる。
そばにいても、好きって気持ちは限りない空のように広がっていく。
…───どこまでも。
「っ」
扉にもたれ掛かり、涙が零れた瞬間
────…カタッ…
演奏が鳴り止やみ、ちょうどその背後の扉が開いた。
そして───…
「…あ…」
─────ドクン…
「───…あ…や…?」
「……っ…」
グニャリと視界が歪む。
ふわりと優しく香る香水、
黒いジャケット、
片手にはマイクを握り締めて。
「────…さ…っ
───朝岡さんっ……!」
あたしの、好きな人。