DEAR 2nd 〜Life〜





…───帰り道。




マリアと別れ、二人で手を繋ぎながら家に帰る途中。






「───…彩。」





「ん?」





マンションに着き、鍵を開けようとしたところで朝岡さんに呼び止められた。








「…───週末、さ。




良かったらどっか行かん?」






「…え…」






それ…って──…







「……あ、でも彩がしんどかったら無理せんでいいから。



別に無理に──…」






「━━━━行く!」






「…え…」






あたしの返事が予想外だったのか。




朝岡さんはポカンとした表情でしばらく固まっていた。





だって……








「───デート…だよね…?」







朝岡さんはあたしの頬にそっと手を伸ばし、照れたように微笑む。








「───遅いけど、クリスマスの約束実現しよう。」






「…っ…」






「───な?」






朝岡さんの問いかけに、ポロポロと涙を流しながら何度も何度も頷いた。






…───そうだった。






朝岡さんは一度壊れたものを、もう一回拾い上げてくれる人。




すくい上げて笑ってくれる人。





出来ない事さえ出来るようにしたいと思わせてくれる人。







今度こそ。





今度こそ必ず───…。













…──数日後…。









「───彩ぁぁぁ~~!!

由梨ぃぃ~っ!」






「───美月!」





「ったく遅いのよあんたは!あたしと彩がどれだけ待ったと思ってんの!?」





「ひえ~!!由梨は相変わらず怖いね~」







…──美月、由梨、彩。





懐かしい中学時代からの顔ぶれが揃い、あたしはふっとはにかんだ。






「───…にしても!



三人こうやって揃うなんて久しぶりだねぇ~!!

美月はともかく彩は元気してたぁ?」





「ちょっと由梨!

あたしはともかくってどういう事!?」





「あんたはいつ見ても元気そうでめでたいって事よ。ね~彩~♪」






───…由梨の相変わらずな毒舌と美月の華やかな姿。




こうやって三人揃って笑い合えていることがただ幸せで、それだけで笑顔になれる。





……今日はあたしが勇気を出してみんなと会いたいって誘った。






あの産婦人科の一件以来、今までしたくても出来なかった事を実現する勇気が自然と湧いたから。




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