契約の愛で結ばれたのは、まさかの敏腕CEO!?~独占欲滾るスパダリは極上溺愛で囲い離さない~
「すっかり長居してしまいました。本当にありがとうございます。また改めてお礼に参ります」

 結局ゆっくりとフレーバーティーを味わった茉莉花は、呼んでもらったタクシーの前で店主に頭を下げた。

「お礼なんて結構ですよ。でも、またいらしてくださいね。おやすみなさい」

 ショップカードを渡され、タクシーに乗り込む。
 タクシーが角を曲がって見えなくなるまで、店主は手を振ってくれていた。

(素敵なお店だったな)

 ショップカードには、
 月~水 20:00-25:00
 と書かれている。

「今日は水曜日だから……次は来週か。何かお礼をしなきゃな」

 茉莉花は来週が楽しみになっていた。



 帰宅して高揚感が落ち着くと、疲労感が押し寄せてくる。

「ふぅ……今日は怒涛の一日だったな」

 茉莉花はベッドの上でため息をつきながらスマホを手に取る。
 そしていつものように『猫執事と一緒!』を開いた。

「今日は勉強出来なかったなー。明日は少し多めに頑張ろう」

 茉莉花はテーブルの上に置いてある写真立てを見て頷く。
 そこにはスイスのアルプス山脈の写真が飾られていた。雄大な自然を切り取った写真は、茉莉花のお気に入りだ。

「絶対にお金を貯めてスイスに行くんだから!」

 それが茉莉花の支えだった。


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