幼なじみは、私だけに甘い番犬

「天パに悩んでるのを相談したら、ヘアサロンで髪質改善の施術やってるって教えてくれて、1年に1回くらいのペースでお世話になってるし、ママさん直伝のヘアアイロンの使い方を龍くんにレクチャーして貰ったりしてたの」
「……」
「その時ぐらいからかな……たまに可愛く縛って貰ったりしてる」

 最寄り駅に到着して、いつもの通りに琴ちゃんと龍くんと合流する。
 私と琴ちゃんは女性専用車両の1号車へ。
 玄希と龍くんは隣の2号車へ乗り込んだ。

「昨日はあれから大丈夫だったの?」

 琴ちゃんが心配して声をかけて来た。

「うん、大丈夫だったよ。玄希、ちょっと言葉が足りないところがあるから、それを話したら、今度からちゃんと話してくれるって」
「そっか」
「ごめんね、昨日は変な感じになっちゃって」
「意外だったなぁと思って」
「ん?」
「強制彼女の割には大事にされてるなぁと思って」
「……それね、違うみたい。3年ぶりで照れて、『好き』が言えなかっただけみたい」
「マジで!?」
「うん」
「じゃあ、長谷川はちゃんと椰子を好きってこと?」
「……そうみたい」

 口にして初めて実感する。
 誰かに好きになって貰えることが、こんなにもふわふわとした気持ちになるだなんて。

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