俺様同期の執着愛
【柚葵のターン】
さっき会議室を出たら、綾芽の歩いていく方向へ武本が追いかけていくのを見かけた。
偶然なのかもしれない。
俺もいちいち綾芽の動向が気になって多少神経質になっているのだろう。
しかし、武本と鉢合わせとか、我慢ならない。
北側の休憩スペースに急ぎ足で向かう。
あそこは空いているからよく利用するが、人がいなくなると綾芽とあいつがふたりきりになってしまう。
それはなんとしても阻止したい。
着いたときには綾芽が武本とこちらへ背を向けて話していた。
会話の内容までは聞こえない。
適当に出ていって声をかけて邪魔してやろうと思った。
ところが、綾芽はふいに武本と向かい合い、まっすぐ彼を見て言った。
「私、好き――です」
足が止まった。
はっきりと聞こえたわけではないが、綾芽は武本に好きだというふうに言った。
少しのあいだ放心状態になり、他の社員が2,3人ほど来たので、とっさに観葉植物の後ろに下がった。
いや、何隠れてんだ、俺。
別に隠れる必要はないだろう。
綾芽は武本に何か言い残したあと立ち去っていく。
このままここにいるとバレると思い、堂々と綾芽に声をかけた。
「やあ」
真顔で手を半分上げると、綾芽は驚愕の表情で肩を震わせた。
「びっ、くりした……もう、驚かせないでよ」
綾芽は複雑な表情で笑った。
武本に目をやると、彼はこちらを見て驚いた顔をしていた。
さっき会議室を出たら、綾芽の歩いていく方向へ武本が追いかけていくのを見かけた。
偶然なのかもしれない。
俺もいちいち綾芽の動向が気になって多少神経質になっているのだろう。
しかし、武本と鉢合わせとか、我慢ならない。
北側の休憩スペースに急ぎ足で向かう。
あそこは空いているからよく利用するが、人がいなくなると綾芽とあいつがふたりきりになってしまう。
それはなんとしても阻止したい。
着いたときには綾芽が武本とこちらへ背を向けて話していた。
会話の内容までは聞こえない。
適当に出ていって声をかけて邪魔してやろうと思った。
ところが、綾芽はふいに武本と向かい合い、まっすぐ彼を見て言った。
「私、好き――です」
足が止まった。
はっきりと聞こえたわけではないが、綾芽は武本に好きだというふうに言った。
少しのあいだ放心状態になり、他の社員が2,3人ほど来たので、とっさに観葉植物の後ろに下がった。
いや、何隠れてんだ、俺。
別に隠れる必要はないだろう。
綾芽は武本に何か言い残したあと立ち去っていく。
このままここにいるとバレると思い、堂々と綾芽に声をかけた。
「やあ」
真顔で手を半分上げると、綾芽は驚愕の表情で肩を震わせた。
「びっ、くりした……もう、驚かせないでよ」
綾芽は複雑な表情で笑った。
武本に目をやると、彼はこちらを見て驚いた顔をしていた。