俺様同期の執着愛
【柚葵のターン】

 いや、待て待て待て!
 なんだこのラッキー展開は!!

 俺はとなりで横たわる綾芽の姿をチラ見して燃え上がるほど熱くなる自分を必死に抑えた。
 お、落ち着け俺、がんばれ俺……。

 まさか、好きな女とこんなことになるとは思いもしなかった。
 そう、俺は入社してから綾芽に片想いしている。
 しかしこっちがどれだけ好意を向けても綾芽はまったく気づくこともなく、むしろ男と付き合うなんて無理などと同期飲みで言い放った。
 どうやら大学時代に男でひどい目にあったらしい。

 風の噂で綾芽に恋人ができたことを知った。相手が取引先の人なのは意外だったが。
 それで俺はやけになって、ずっとしつこくメシに誘ってきていた先輩から3カ月くらい前に告白された流れで付き合った(まともに付き合った期間1カ月)

 そしてちゃんと別れたとたんにこの状況。
 さすがに手を出したら遊び人と思われるかもしれないので動じないフリを頑張っている現在。

 そんな事情を綾芽に話す必要はないだろうし、そもそも綾芽にそんな気はないはず。
 ないはず……。

 ふたたび綾芽をチラ見したら彼女のバスローブが崩れて肩が露わになっていたので、慌てて顔を背けた。

 がんばれよ、俺の理性!!

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