俺様同期の執着愛
庭先が賑やかになってきた。
どうやら宴会がお開きになったらしい。
部屋へ戻る人や、これから出かける人が入り交じり、ざわめきが広がっていく。
さすがにもう、これ以上は無理と思って私は顔を離した。
「柚葵、みんな出てきた。私たちも……」
「え、えー……」
柚葵がめちゃくちゃがっかりしてる。
可哀想な犬みたいな顔になってる。
私の目には柚葵の頭に犬の耳が見える。
「これからは……いつでも、できるから」
「いつ?」
「えっ……」
「早く。今すぐ。ホテル行こう」
「バカ。旅行が終わってからだよ」
「早く終われよ。まだ明日もあるとかなげーよ旅行」
いつもの柚葵の調子に戻って、なんだか安堵のあまり笑いが洩れた。
私たちはふたりでみんなところへ戻り、同期たちと合流した。
「あ、いたいた。ふたりとも、どこに行ったのかと思った」
同期女子の言葉に、柚葵がとっさに反応した。
「ああ、こいつが腹が痛ぇって言うからトイレに付き合ってた」
「ちょっと、柚葵!」
なんでそんな理由にするのーっ!!
「綾芽、大丈夫? 体が冷えちゃったんじゃない?」
「……そうかも。お風呂入りたい」
「うん。露天風呂行こう!」
女子たちみんなで部屋へ戻ろうとして、私はちらっと振り返った。
柚葵は腕を組んだまま、黙って私たちを見送っていた。
けれど、すっと片手を上げて軽く手を振ってくれた。
彼なりの強がりなのかもしれない。
旅行が終わったら、柚葵の願いとか、したいこととか、ぜんぶ受けとめてあげようと思った。
どうやら宴会がお開きになったらしい。
部屋へ戻る人や、これから出かける人が入り交じり、ざわめきが広がっていく。
さすがにもう、これ以上は無理と思って私は顔を離した。
「柚葵、みんな出てきた。私たちも……」
「え、えー……」
柚葵がめちゃくちゃがっかりしてる。
可哀想な犬みたいな顔になってる。
私の目には柚葵の頭に犬の耳が見える。
「これからは……いつでも、できるから」
「いつ?」
「えっ……」
「早く。今すぐ。ホテル行こう」
「バカ。旅行が終わってからだよ」
「早く終われよ。まだ明日もあるとかなげーよ旅行」
いつもの柚葵の調子に戻って、なんだか安堵のあまり笑いが洩れた。
私たちはふたりでみんなところへ戻り、同期たちと合流した。
「あ、いたいた。ふたりとも、どこに行ったのかと思った」
同期女子の言葉に、柚葵がとっさに反応した。
「ああ、こいつが腹が痛ぇって言うからトイレに付き合ってた」
「ちょっと、柚葵!」
なんでそんな理由にするのーっ!!
「綾芽、大丈夫? 体が冷えちゃったんじゃない?」
「……そうかも。お風呂入りたい」
「うん。露天風呂行こう!」
女子たちみんなで部屋へ戻ろうとして、私はちらっと振り返った。
柚葵は腕を組んだまま、黙って私たちを見送っていた。
けれど、すっと片手を上げて軽く手を振ってくれた。
彼なりの強がりなのかもしれない。
旅行が終わったら、柚葵の願いとか、したいこととか、ぜんぶ受けとめてあげようと思った。