俺様同期の執着愛
 海の見える挙式会場とか、いいよな。
 パンフレットを読破したせいで、頭の中はそれでいっぱいになっていた。
 ネットで調べたらその会場は結構人気らしく、すぐに予約が埋まるとレビューに書かれていた。
 評価は☆4.6とかなり高め。
 料理も自分でメニューを考案できるらしい。

 純白のドレスを着た綾芽の姿を、俺はいったい何度想像したことだろう。

「落ち着け、俺。早すぎる」

 喫茶店でバニラアイスが乗っかったアイスコーヒーを飲みながら、ぼそりと自分にツッコミを入れた。
 そのとき、スマホに綾芽からメッセージが届いた。

【こっちは紅葉がすごいよ】

 続いて赤く染まった風景の写真が送られてきた。
 俺は真顔で目の前のアイスコーヒーを撮影する。アイスがちょっと溶けている。そしてメッセージなしでそれだけ送った。
 すると、すぐに返事が来た。

【ごめん。今度一緒に見に行こうね💦】

 ひとりで置き去りにされた俺に気を使ったのだろうか。
 可愛いな、綾芽。
 思わずふっと笑みが洩れる。

 俺は冷静にアイスコーヒーを飲み干し、机に肘をついて手で顔を覆った。

 会いたい会いたい会いたすぎる……!

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