俺様同期の執着愛
 奥さんか……。
 綾芽は俺の奥さんになってくれるかなあ。

 俺は綾芽の夫になりたい――

 これはやばいな。
 綾芽が不足しすぎて俺の欲求がとんでもなく高まっている。
 次に会ったら勢いで求婚しそうな気がしてきた。

 とにかく、頭を冷やして冷静になれ。
 月曜には会える。
 綾芽の顔を見れるだけでも今は幸せだ。

 と思ったのに――

「佐々川、インフルになったそうだ」

 月曜に出社したら、上司がそう言って同僚たちがざわついた。

「最近流行ってるよねー」
「気をつけよう」

 綾芽が昨日の夜に連絡してきた。
 どうやら家族にインフルの奴がいて、見事に感染したらしい。

 俺が見舞いに行くと言ったら綾芽は即座に拒否した。

『うつっちゃうからだめ』

 でも高熱だろうし、食料の調達が大変だろう。
 俺が食えるものを持っていってやりたい。
 前に綾芽が俺にそうしてくれたように。

 今度は俺があいつの世話をしたい。
 そう意気込んでみたが、ふと我に返る。

「俺……あいつの家、知らねーわ」

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