俺様同期の執着愛
 思わず顔が緩んで、目頭が熱くなり、笑みがこぼれた。

「ふふ……すごい告白、されちゃった」
「一途だろ」
「愛が重い」
「迷惑か?」
「ううん、すごく嬉しい」

 こんなに嬉しいのに、今度は私の目から涙が出てきた。
 すると柚葵がそっと指先で拭ってくれた。

「約束してほしい」
「何を?」
「俺より先に死ぬな。それだけ」

 柚葵は軽く笑って言った。
 冗談のような口ぶりだけど、きっとそれは本心なんだとわかった。

「うん、わかった。柚葵がおじいちゃんになるまで、一緒にいて、柚葵のお葬式を私がしてあげる」
「ああ。そうして」

 柚葵は笑みを浮かべて返答した。

 途方もない未来の話だけど、きっと私たちはこれから一緒に、いろんなことを積み上げていくだろう。
 苦しいことや悲しいこともあるかもしれない。
 けれど、どんなことがあっても、一緒に乗り越えていく。

「ありがとう、柚葵」
「なんで? 礼を言うのはこっちのほう」

 柚葵は私の顔の近くまで寄って、耳もとでそっと告げた。

「俺と出会ってくれてありがとう」

 せっかく止まったのに、また涙があふれてしまった。
 きっと、この日の柚葵のことは、私の心に一生刻み続けるだろう。

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