好きって言ってよ ~先輩、溺愛しすぎですっ~

チョコ、あま~い

~小糸~

ドキドキで幸せすぎた旅行からしばらく。



もうすぐバレンタインです。



月曜日、いつも通り風里先輩と一緒に登校する。



先輩は甘いの好きかな?



前のクリスマスのときは一緒にケーキ食べたけど。



一応聞いてみよう。



「先輩って甘いの好きですか?」

「うん、好きだよ。小糸ちゃんの方が好きだけど」

「な、何バカなこと言ってるんですか!」



またからかわれた…。



いつもこうだ…。



まんまと動揺するあたしもあたしだけど。



そろそろ慣れたらどうなんだ…。



「小糸ちゃんは? 甘いの好き?」

「あたしですか? あたしも好きです!」

「そっか~。俺とどっちが好き?」

「またそうやって…。せ、先輩の方が好きですよ…」

「そっか~」



にこにこって…。



まあ先輩が楽しいならいいか…。



学校に行くと、明莉が暗い顔をしていた。



「おはよう」

「小糸ちゃ~ん…」



あたしを待っていたように、明莉があたしの手を取って泣きついてくる。



あたしはそんな明莉を席に座らせる。



「どうしたの?」

「昨日ね、見ちゃったの…。穂高先輩が女の人と一緒におしゃれなお店でご飯食べてるの…」

「ええっ?」



あの穂高先輩が…?



うそ~…。
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