好きって言ってよ ~先輩、溺愛しすぎですっ~
先輩の家に行ったら風里先輩が嬉しそうにあたしを迎え入れてくれた。



部屋に入ると、鍵を閉めて、あたしのことをぎゅーっと抱きしめる…。



「せ、先輩…。勉強は…?」

「いま勉強するための鋭気養ってる」

「はい…」



ああ…幸せ…。



会えない寂しさはこういうのですぐに満たされる。



それでもやっぱり会えなくなるとまたすぐ充電が空っぽになっちゃうんだけどね。



人って欲張りで恐ろしい…。



その日は遅くまで先輩の家にいて、夕ご飯もごちそうになってから家に帰った。



そんな感じで夏休みは会えたり会えなかったり、寂しくなったり満たされたり、また寂しくなったりしてた。
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