この恋は、終わらないと思ってた
一人で満足していると、誰かに声をかけられた。
画面から視線を上げると、さっきの金髪の人がそこにいる。
少し怒っているように見えるのは気のせいだろうか。
もしかして、花びらのことを言わなかったから、怒りに来た?
でも、そんな小さなことで怒るだろうか。
理由はわからないけれど、怒られるかもしれないということと、相手が男の人ということで、私の身体に恐怖が走った。
「今、写真撮ったよね?」
「え、あ、はい……」
私の声は震えていた。
桜の木を撮ったことを注意されるなんて、思ってもなかった。
「困るんだけど。盗撮とか」
「……え?」
盗撮とは、なんのことだろう。
もしかして、この人のことを撮ったと勘違いされている?
だとしたら、これほど怒っているのも頷ける。
でも、勘違いである以上、訂正しなければ。
「いえ、あの、ち、違います。私が撮ったのは、あの桜の木で……」
「は? 嘘は」
私は証拠としてスマホの画面を見せる。
彼の表情から怒りが消え、焦りが見えた。
「うわ、マジか……ごめん、普通に自意識過剰だったわ。本当、ごめんね?」
慌てて謝る様子を見ていると、最初の怖いイメージが一気に崩れる。
そんなに悪い人ではないのかもしれない。
そう思いながら、首を横に振る。
「千翔ー、どうしたー?」
お互いに気まずくなっていたところに、遠くから声がした。
「なんでもない!」
チカと呼ばれた彼は、大きな声で返す。
少しだけ私から視線を逸らしたことで、後頭部が見えた。
桜の花びらは、まだ彼の頭に居座っている。
教えてあげるべきか悩んでいると、彼と目が合ってしまった。
私は慌てて視線を逸らす。
さっきとは違って、申し訳なさそうにするその表情には優しさが滲み出ている気がした。
それでも、気まずいものは気まずい。
「えっと……本当にごめんね?」
「いえ……」
私が言うと、彼は背を向けた。
ダメだ、気になってしまう。
「あの……!」
画面から視線を上げると、さっきの金髪の人がそこにいる。
少し怒っているように見えるのは気のせいだろうか。
もしかして、花びらのことを言わなかったから、怒りに来た?
でも、そんな小さなことで怒るだろうか。
理由はわからないけれど、怒られるかもしれないということと、相手が男の人ということで、私の身体に恐怖が走った。
「今、写真撮ったよね?」
「え、あ、はい……」
私の声は震えていた。
桜の木を撮ったことを注意されるなんて、思ってもなかった。
「困るんだけど。盗撮とか」
「……え?」
盗撮とは、なんのことだろう。
もしかして、この人のことを撮ったと勘違いされている?
だとしたら、これほど怒っているのも頷ける。
でも、勘違いである以上、訂正しなければ。
「いえ、あの、ち、違います。私が撮ったのは、あの桜の木で……」
「は? 嘘は」
私は証拠としてスマホの画面を見せる。
彼の表情から怒りが消え、焦りが見えた。
「うわ、マジか……ごめん、普通に自意識過剰だったわ。本当、ごめんね?」
慌てて謝る様子を見ていると、最初の怖いイメージが一気に崩れる。
そんなに悪い人ではないのかもしれない。
そう思いながら、首を横に振る。
「千翔ー、どうしたー?」
お互いに気まずくなっていたところに、遠くから声がした。
「なんでもない!」
チカと呼ばれた彼は、大きな声で返す。
少しだけ私から視線を逸らしたことで、後頭部が見えた。
桜の花びらは、まだ彼の頭に居座っている。
教えてあげるべきか悩んでいると、彼と目が合ってしまった。
私は慌てて視線を逸らす。
さっきとは違って、申し訳なさそうにするその表情には優しさが滲み出ている気がした。
それでも、気まずいものは気まずい。
「えっと……本当にごめんね?」
「いえ……」
私が言うと、彼は背を向けた。
ダメだ、気になってしまう。
「あの……!」