雨はまだ降り続いている…〜秘密の契約結婚〜
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あれから家事の合間に例の求人アプリで求人をチェックしている。
求人をチェックしているうちにやりたい仕事が見つかるかもしれないと思ったが、特にやりたい仕事はなく…。まだ足踏みをしている状態に過ぎなかった。
どうしてやりたい仕事が見つからないのだろうか。仕事を辞めたあの日、私の中で何かを失ったみたいだ。
失ったものを取り戻さないと、私は一生このままかもしれないという恐怖に襲われた。
何もできない自分が悔しい。だから変わりたい。失ったものを取り戻して前へ進みたい。
このままずっと家事をしてるわけにはいかない。いつか仕事を見つけてこの家を出ないといけない。
あとどのくらいこの契約結婚を続けることができるのだろうか。最近ずっとそんなことを考えている。
いつ終了になってもいいように、せめて今のうちにアルバイトを見つけておきたい。
職業に高望みはしていない。それなのにどうして求人を見ても応募する気になれないのだろう。
一体、私はいつになったらまともに働けるのだろうか。ずっとこのままだったらどうしよう。どんどん気持ちが暗くなっていく。
こんな暗い気持ち、悠翔さんにバレたくない。何とか上手く誤魔化したい。
幸い悠翔さんと一緒に過ごす時間が少ないのでバレる心配もないと思うが…。
もしこんな気持ちがバレたら悠翔さんに迷惑をかけてしまう。面倒くさい女と思われるに違いない。
最悪、契約解除になる恐れもあるので、絶対にバレたくない。自分のことは自分でできる人だと思われたい。
しかしそれができないからこそ、この状況になっているわけで。
どうしたらいいのか分からず、悪循環なループ地獄から抜け出せずにいる。
抜け出し方が分からない私にとって、自分の置かれている状況が地獄で。ずっと地獄の中を彷徨っている状態だ。
悠翔さんが手を差し伸べてくれたお陰で、少しは地獄から抜け出せたような気がしていたが…。
実際は一人で家の中に引きこもっていた頃から何も変わっていない。
人はそんな簡単に変われないのは分かっている。だからせめて求人アプリを入れた。
何でもいい。仕事がしたい。その気持ちに嘘偽りはない。でもいざ応募しようと思うとなかなか踏み出せない。
私のメンタルが弱いのがいけない。もっと自分を奮い立たせなければ…。
このままずっと悠翔さんにお世話になるわけにはいかない。本当の夫婦ではないのだから。