雨はまだ降り続いている…〜秘密の契約結婚〜
飲み物を飲んだので、次は食べ物を頂こう。先にベリータルトから頂くことにした。
ケーキと一緒に付けてくれたフォークを取り、フォークで食べやすい大きさにカットし、口の中へと放り込む。
味を堪能するためにゆっくりとタルトを噛む。タルトの上に乗った苺とクリームが程良い甘さで。そこにバターが効いたタルト生地が良い塩味を引き出しており、苺とクリームの甘さと上手くマッチしていてとても美味しい。
あまりの美味しさに頬が緩む。緩みすぎて思わず笑みが零れ落ちてしまうほどに。
さすがに一人で居るのに満面な笑みを浮かべながら食べている図はホラーでしかないので、一旦笑みを抑えることにした。

気を取り直して、次はレモンレアチーズケーキを食べることにした。
再びフォークを手に持ち、程良い大きさにフォークでカットし、口の中に放り込む。
先程のベリータルトとは違い、レモンが入っているからか甘酸っぱさがあり、とても爽やかな味わいだ。
それでいてレアチーズなので、滑らかで食べやすい。これは気が付いたらバクバク食べてしまうやつだ。
ケーキもドリンクもどちらも美味しくて。これは甘いものを無限に食べることができる地獄のループだ。

しかし美味しいものほどすぐになくなってしまう。人間の食欲は恐ろしい…。
まだもう少し美味しいものを味わっていたかったが、なくなってしまったものは仕方がない。
食べ終えたのにいつまでもお店に居続けるわけにはいかないので、お店を出ることにした。
お店を出るために席を立とうとしたら、あることに気がついた。どうやらこのお店は自分で食べ終えたお皿や飲み終えたカップなどを片付けなくてはならないのだと。
たまたま同じタイミングで席を立った人が、自分の飲み終えたカップを手にし、片付けているのを見て知った。
お店によってルールが異なる。大体のお店は店員さんが片付けてくれる。
でもこのお店では違う。私はお店のルールに従い、トレイを持って食べ終えたお皿や飲み終えたカップを回収する場所へと向かった。
それぞれ分類別に指定されており、指定されている通りの場所に置いた。
片付け終えたので、店を後にした。このまま帰るのは勿体ない気がして。まだ出かけていたいと思ったので、帰らないことにした。

さてどこに行こうか。この辺で気軽に足を運べるお店を考えてみる。
考えた末に思いついたのは、近所のショッピングセンターだ。
そこに行ってみよう。歩いて五分の場所にあるので、そこまで遠くはない。
たまには歩くことも大事だ。健康のためにも身体を動かさないと。
ちなみにそのショッピングセンターに足を運ぶのは久しぶりだ。
まだ働いていた頃、よくそのショッピングセンターに足を運んでいた。
日用品から洋服まで様々な商品を購入していた。あの頃が懐かしく感じる。
少し前なら昔を思い出すだけで胸が痛んだ。でも今は違う。もう過去にすることができている。
少しずつだけれど、前に進めているのかもしれない。ただそれだけで私の心は晴れやかな気持ちになった。
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