栄華さまは尋常を望む
そんなの、辛くない。
そんなの、当たり前。だって、私は・・・れっきとしたお嬢様。
れっきとした。貴族様。
私は全て持ち合わせてる。みんなとは違うのよ・・・・
何度も何度も心の中で唱える。
今までだったら、納得していたはずなのに、なぜか、否定したくてたまらなかった。
そのせいじゃないって、わかってたから。


華月雫は、天才であり、秀才だった。
その天才、秀才は生来のものもありながら、努力の末のものでもあった。
勉学の成績はもちろんにおいて、食事のマナーや、そのほかの教養。そして、スポーツも。
そしてその容姿に心を奪われる男子は少なくない。
髪先が柔らかにウェーブする黒髪。そこには、カラフルなバレッタが映えていて。
くっきりとした美しい二重瞼と、黒く光るひとみ。
スタイル抜群のシルエット、そして、白くて綺麗な肌に、血色の良い艶やかなピンク色のくちびる。
そんな、可愛らしい見た目の完璧さを持ち合わせた、「王道ヒロイン」
だった。
なのに、雫はどうして仲間はずれにされたのか。
それは、仕方のないことでもあった。
幼き日より、お嬢様として教育された雫は、胸を張って生きるのが普通だった。
だから、みんなと一線ひいてしまうのは、仕方のないことかもしれない。
それは、純恋学園に通っている時はみんなそうだった。だからこそ、仲間はずれにされることはなかった。
だけど・・・純恋学園とさくら中学は違うくて。
それなのに、一線を引いてしまうのは変わらなくて。
自分が馴染むことが苦手だってことが気づいて。
それなのに昔からこう言われてきたからっていう言葉を繰り返して。
だから、仲間はずれにされる。

全てを、お父さんのせいに、華月家のせいに、してしまったから。
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