救う気ゼロの大魔法使いは私だけに夢中。~「迎えに来るのが遅くなってごめんね」と助けてくれた見知らぬ美形に話を合わせてみたら~
「サブリナ。お前も先ほど国王陛下より聞いたように、我がアシエード王国は現在危機に瀕している。突然のことで、驚いたとは思うが……この私も数時間前に聞いたばかりなんだ」
普段、冷徹な態度を貫く仕事人間である父フレデリックから話を切り出され、やはりアシエード王国の滅亡が間際に迫っているというあの話は本当なのかと、サブリナは息を呑んだ。
一国の王ともあろう人があのようにみっともなく誰かに縋り付くなど、信じがたい光景を見れば事実だろうと頭では理解出来るのだが、それでもまだ心が付いていかないのだ。
(本当にアシエード王国が、滅びそうになっているということなの……?)
一国が滅びてしまうなどと、圧倒的な武力差のある敵国との戦争でもあるまいし、そうそうなことで考えられるような事でもなかった。
突然に、アシエード王国は滅亡の危機を迎えたということだろうか。
「あの……お父様。アシエード王国に、何が起こったのですか」
とにかくこれを聞かねば始まらないと、サブリナは父に詳しい事情を聞くことにした。
普段、冷徹な態度を貫く仕事人間である父フレデリックから話を切り出され、やはりアシエード王国の滅亡が間際に迫っているというあの話は本当なのかと、サブリナは息を呑んだ。
一国の王ともあろう人があのようにみっともなく誰かに縋り付くなど、信じがたい光景を見れば事実だろうと頭では理解出来るのだが、それでもまだ心が付いていかないのだ。
(本当にアシエード王国が、滅びそうになっているということなの……?)
一国が滅びてしまうなどと、圧倒的な武力差のある敵国との戦争でもあるまいし、そうそうなことで考えられるような事でもなかった。
突然に、アシエード王国は滅亡の危機を迎えたということだろうか。
「あの……お父様。アシエード王国に、何が起こったのですか」
とにかくこれを聞かねば始まらないと、サブリナは父に詳しい事情を聞くことにした。