救う気ゼロの大魔法使いは私だけに夢中。~「迎えに来るのが遅くなってごめんね」と助けてくれた見知らぬ美形に話を合わせてみたら~
 近くに居た護衛騎士が数人でルーファスの身体を抱えて、邸の中へと入った。

 あれだけ連発される派手な攻撃魔法を防ぎきり、それに、加えてモードレッドを逃がさないようにしていたのだ。

 彼がどんなに大魔法使いと呼ばれようと、魔力が無限にある訳ではないし、弱ってしまっても仕方ないことなのかもしれない。

(……すぐに謝りたかったけれど、仕方ないわ……ゆっくり休んでもらって、それからちゃんと話すようにしましょう)

 これまでにルーファスとは全くの別人のダミアンとして接していた時間が、とても恥ずかしいものに思えて、サブリナは複雑な気持ちになってしまうものの、彼に会って話したいこと謝りたいことがたくさんあった。





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