救う気ゼロの大魔法使いは私だけに夢中。~「迎えに来るのが遅くなってごめんね」と助けてくれた見知らぬ美形に話を合わせてみたら~
 アシエード王国の重大な危機が起こった事については、王が大魔法使いに縋るという衝撃的な事件があった場に居合わせた貴族たちの口づてで、今頃は王都中を巡っているはずだ。

 それを聞いた多くの者が驚きと共に衝撃を受け、民衆に混乱を招いてしまうかもしれない。

 ……だが、それもすぐに収まるだろう。

 もう既にアシエード王国には、救いの手が差し伸べられたのだから。

 何らかの誤解をして嫌がりながらの救いの手かもしれないが、あの彼は『引き受けても良い」と、そう言ったのだから。

(そうだわ……あの男性は)

 背の高い黒髪の魔法使いルーファスは誰なのだろうと、サブリナは父に聞くことにした。

「……お父様。あの……あのお方は、一体、何者なのですか」

 その言葉だけで娘のサブリナが誰について知りたいかを察した父は、大きくため息をついて質問に応えた。

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