救う気ゼロの大魔法使いは私だけに夢中。~「迎えに来るのが遅くなってごめんね」と助けてくれた見知らぬ美形に話を合わせてみたら~
不意に頭上から声がしたと思えば、ルーファスがその身ひとつで飛行して、黒いローブを翻し地面に着地するところだった。
朝早くから王家の森へ封印する魔界の門を見に行っていたルーファスは、昼になったから一度邸へと戻って来たようだ。
初めて空を飛行するルーファスが見た時は、サブリナは思わず、高い悲鳴をあげて驚いてしまった。
けれど、ルーファスは大魔法使いと呼ばれていて、世界には数人しか居ないという非常に希少な存在なのだ。
彼に言わせると魔法使いにとって空を飛べることは、珍しいことでもなんでもないらしい。魔法使いという存在が全く身近には居ないサブリナには、信じがたいことだった。
「おかえりなさいませ。ルーファス。今から、マッカーシー侯爵夫人が開かれるお茶会に出席するんです。晩餐までには戻りますわ」
サブリナはここ三日間ほど、ルーファスの邸へと朝訪れ、彼の話し相手をしていた。
とは言え、父が予想していたように恋人と称するサブリナへ無理に密着したり夜伽を迫ったりするでもなく、共に食事が終われば紳士的に馬車へとエスコートしてくれた。
朝早くから王家の森へ封印する魔界の門を見に行っていたルーファスは、昼になったから一度邸へと戻って来たようだ。
初めて空を飛行するルーファスが見た時は、サブリナは思わず、高い悲鳴をあげて驚いてしまった。
けれど、ルーファスは大魔法使いと呼ばれていて、世界には数人しか居ないという非常に希少な存在なのだ。
彼に言わせると魔法使いにとって空を飛べることは、珍しいことでもなんでもないらしい。魔法使いという存在が全く身近には居ないサブリナには、信じがたいことだった。
「おかえりなさいませ。ルーファス。今から、マッカーシー侯爵夫人が開かれるお茶会に出席するんです。晩餐までには戻りますわ」
サブリナはここ三日間ほど、ルーファスの邸へと朝訪れ、彼の話し相手をしていた。
とは言え、父が予想していたように恋人と称するサブリナへ無理に密着したり夜伽を迫ったりするでもなく、共に食事が終われば紳士的に馬車へとエスコートしてくれた。