救う気ゼロの大魔法使いは私だけに夢中。~「迎えに来るのが遅くなってごめんね」と助けてくれた見知らぬ美形に話を合わせてみたら~
「ふふふ……私は今は何も持っていないのだけど、ここで待っていてくれる? すぐに何かを持って来るわ。何を食べるのかしら?」
サブリナが邸に戻り何か食べ物を持ってこようと提案すれば、パックは嬉しそうに頷いた。
「そうだねぇ……ミルクにクッキーで良いよ!」
「ええ。わかったわ」
(絞りたてのミルクに焼きたてのクッキー……お母様が言っていた通りだわ)
母から聞いたことのある妖精の逸話通りの要求にサブリナが微笑んで頷いた時に、パックは顔色を変えて叫んだ。
「わ! ……怖い奴が来た!!」
「え?」
サブリナが自分の背後を振り返れば、そこには黒衣のルーファスが居た。
(え。ルーファスだわ。怖い奴って、どういうことなの?)
羽根を羽ばたかせたパックは光の粉を振り撒き飛行して居なくなり、その場にはルーファスとサブリナが残された。
「……サブリナ。そこを、動いてはいけない」
「ルーファス?」
ルーファスが持つ、神秘的な紫色の瞳。真剣な眼差しに縫い止められるようにして、サブリナは動けずに身体を固くした。
サブリナが邸に戻り何か食べ物を持ってこようと提案すれば、パックは嬉しそうに頷いた。
「そうだねぇ……ミルクにクッキーで良いよ!」
「ええ。わかったわ」
(絞りたてのミルクに焼きたてのクッキー……お母様が言っていた通りだわ)
母から聞いたことのある妖精の逸話通りの要求にサブリナが微笑んで頷いた時に、パックは顔色を変えて叫んだ。
「わ! ……怖い奴が来た!!」
「え?」
サブリナが自分の背後を振り返れば、そこには黒衣のルーファスが居た。
(え。ルーファスだわ。怖い奴って、どういうことなの?)
羽根を羽ばたかせたパックは光の粉を振り撒き飛行して居なくなり、その場にはルーファスとサブリナが残された。
「……サブリナ。そこを、動いてはいけない」
「ルーファス?」
ルーファスが持つ、神秘的な紫色の瞳。真剣な眼差しに縫い止められるようにして、サブリナは動けずに身体を固くした。