救う気ゼロの大魔法使いは私だけに夢中。~「迎えに来るのが遅くなってごめんね」と助けてくれた見知らぬ美形に話を合わせてみたら~
震えているサブリナの背中を安心させるように何度か優しく叩いて、ルーファスはそう言った。
「えっ……ええ」
「ここに魔力がある、何かが居ただろう。あいつらはそれを狙ってここまで来たようだ。魔界の門に開いたほんの少しの隙間を、無理矢理抜けて来たようだからね」
(魔力を持つ存在……もしかして、パックのこと? あの子は蜘蛛の巣に引っ掛かって、長い時間ここに居た。だから……)
ルーファスは生きているだけで、魔物から狙われるほどの魔力の持ち主だと言う。
妖精だって魔力の塊で出来ていると言えばそうなのだし、蜘蛛の糸に捕らえられていたパックが魔物に狙われ魔物がここに来たと説明されれば今の状況が腑に落ちた。
それに、サブリナはルーファスの言葉に聞き捨てならないものを感じて、彼にもう一つ質問をすることにした。
「あの、ルーファス。魔界の門は、既に開いているの……?」
サブリナは顔を上げて、ルーファスを見た。彼の目は落ち着いていて、何の動揺も見えなかった。
「えっ……ええ」
「ここに魔力がある、何かが居ただろう。あいつらはそれを狙ってここまで来たようだ。魔界の門に開いたほんの少しの隙間を、無理矢理抜けて来たようだからね」
(魔力を持つ存在……もしかして、パックのこと? あの子は蜘蛛の巣に引っ掛かって、長い時間ここに居た。だから……)
ルーファスは生きているだけで、魔物から狙われるほどの魔力の持ち主だと言う。
妖精だって魔力の塊で出来ていると言えばそうなのだし、蜘蛛の糸に捕らえられていたパックが魔物に狙われ魔物がここに来たと説明されれば今の状況が腑に落ちた。
それに、サブリナはルーファスの言葉に聞き捨てならないものを感じて、彼にもう一つ質問をすることにした。
「あの、ルーファス。魔界の門は、既に開いているの……?」
サブリナは顔を上げて、ルーファスを見た。彼の目は落ち着いていて、何の動揺も見えなかった。