リアル・アクション・アプリ
この部屋には沢山のもので溢れているから、【R‐リアル】のヒントになるものを探すのは大変そうだ。

私は壁際の大きな本棚へと向かった。

そこにあるのも美術関係の本ばかりで、アプリに関するものは見当たらない。

それでも見落としがないように本を本棚から抜き出して奥を確認したりした。

「菅原先生はパソコンを使わない人だったんだね」
クローゼットの中を調べていた知里が言った。

そういえばこの部屋にはパソコンが見当たらない。
絵も手書き派だったんだろう。
「仕事用のパソコンなら会社にあるだろうしな。あ!」

昇が返事をすると同時になにかを見つけた声を上げた。
「なにかあった?」
本棚に本を戻してから昇に近づくと、一冊のノートを持っていた。

「これ、先生の日記帳だった」

見た目は普通の大学ノートだから見落としてしまうところだったが、中をパラパラと確認してみると日付と数行程度の日常での出来事が書かれていたみたいだ。
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