リアル・アクション・アプリ
☆☆☆

「菅原先生、これでミス1だね」
5人の撮影を終えて教室へ戻る途中、知里がそう呟いた。

「そうだね。たぶん撮影は間に合いそうにないよね」
私は相槌を打つ。

まだ制限時間は残っているけれど、菅原先生は本当に忙しくなってしまったみたいでグラウンドには戻ってこなかった。

「ミス1ならまだ平気なんだよね? 確か、ミス3回で失格だっけ?」
中条先輩がルールを思い出すように空中に視線を投げて言う。

「そうですよ先輩! だから菅原先生はまだ大丈夫ってことです!」
菅原先生がいなくなったから、また中条先輩にベッタリな美穂が答える。

美穂はグラウンドをゆっくりと一周しただけなので、疲れた様子は見られない。
最初の逆立ちで泣きべそをかいていたのが嘘みたいだ。
それから私達は中条先輩と別れてようやく給食にありつくことができたのだった。
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