上司と始める秘密の子作り契約?!~あなたのことを好きになってもいいですか~
「……美味しそうな、紅茶色した瞳……色素が薄いのかなぁ……」

 産まれてくる子どもにこの瞳の色が遺伝すればいいのに、あかりはそんなことを思いながら不破の瞳を見つめる。

「あかりの瞳の色は真っ黒……」

「日本人は基本黒でしょ?」

「黒だけど、みんなこげ茶色って感じじゃないか?光に当たると茶色く見えるじゃん」

「そう、かな……そんなに近くで人の瞳見つめたことないな……」

 瞳孔の周辺にある虹彩まで黒いあかりの瞳を不破も見つめた。その瞳が涙で濡れたせいかまだ少し潤んでいて、その瞳に自分が映るのがどうしようもなく愛しい、そう思った。

「俺だってないよ」

「……え?」

 こんな風に、誰かを見つめたことなどない。

「あかりの瞳の中に……俺が映ってる。黒い瞳だと……それがすごいわかるんだな」

 不破の顔がゆっくり近づいてきて、あかりは自然とその瞳を閉じた。

 瞳の中に映る不破を自分の脳裏に閉じ込めるように――。
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