上司と始める秘密の子作り契約?!~あなたのことを好きになってもいいですか~
 誰かの役に立てるのは嬉しい、それが好意を持つ相手に響くならもっと嬉しい。
 
 そんな風に誰かに思うことはあかり自身久しぶりのことだった。
 
 いや……初めてかもしれない。不破に対しては初めて感じる気持ちが多い。今自分は初めて人に対して誠実に向き合っているのかもしれない、そう思う。

 カチャカチャとキーボードが叩かれる音を聞きながらコーヒーを入れていると、傍に不破がいるのだと実感する。直帰して今日はもう会えないかもしれないな、そう思っていたから余計存在を感じるのが嬉しい。
 
 ポタ……と、コーヒーの雫が最後に落ちたときハッとする。
 
 さっきから不破のことばかり考えて胸を弾ませて嬉しいと言う感情を巡らせている。その気持ちを取っ払うように頭を振った。

 (やめて、もう自分がおかしい、余計な感情を抱え込みすぎてる……)
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