上司と始める秘密の子作り契約?!~あなたのことを好きになってもいいですか~
 涙で目を潤ませて、なんなら腫らして見上げてくるあかりは破壊力があった。まるで情事のあとのようで不破はグッと息を飲んだ。

「――お前な。俺を試してるだろ」

「そ、そんなつもりは……」

「辛抱のしどころだな、これ」

 不破はそう言って最後にチュッとリップ音付きのキスを落として頭を撫でた。

「色々限界。立てる?」

 不破に手を取られてあかりは身体を起こしたら、不破が乱れた髪や服を軽く整えてくれる。そんな優しさと甲斐甲斐しさにまた胸がときめく。

「す、すみません」

「ん」

 されるがままで気恥ずかしいが心地よくて拒否などできない。本音はもっと触れてほしい、そう思うあかりを見つめる不破の瞳はやっぱり優し気でまだ熱を含んだように見える。

「泣かせてごめん」

 思いがけぬ不破の言葉にあかりは思わず声を荒げた。
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